葉酸サプリと漢方薬を併用する際の注意点

妊活サポートに最適とされる葉酸サプリは、妊娠して以降や授乳中の栄養補給にも役立つことから、多くの女性に活用されています。近年では認知症やうつ病の予防や改善への有効性も期待されるようになり、世代や性別を超えて注目される成分になっています。

効果的なサプリほど医薬品との飲み合わせに注意すべきとされますが、葉酸サプリと漢方薬との併用に問題がないかどうかも確認しておきたいところです。

過剰摂取に気を付けて効果を役立てたい葉酸サプリ

ビタミンB群の一種である葉酸は、体内でビタミンB12と共に赤血球をつくり出す働きをサポートしています。代謝機能にも関わっていることからタンパク質やDNA・RNA等の核酸の生成も促して、細胞を生み出す役割も担っている栄養成分です。

身体の発育にとって欠かせないビタミンということで、体内で葉酸が不足してしまうと様々な体調不良を招きかねません。特に妊娠中の女性は成人の1日の推奨摂取量240マイクログラムに加えて、さらに240マイクログラムの追加摂取が推奨されています。

葉酸は細胞分裂や成熟を促すために重要な成分ということで、胎児の健康な発育のために欠かせないことから、妊娠中に十分に摂取することで胎児に神経管閉鎖障害などの先天異常が生じるのを防ぐことにつなげられます。妊娠中の女性はそれ以外の成人の倍の量を摂取すべきとされている葉酸ですが、健康に良いからと妊婦以外の人が過剰摂取してしまうと、漢方薬などの薬との飲み合わせの良し悪し以前に体調不良を招きかねないリスクがあります。

特に高齢の人は葉酸の過剰摂取によってビタミンB12の欠乏で起こる大赤血球性貧血の発生がわかりにくくなり、脊髄や小脳などの神経に障害が生じるような重大な病気の発見が遅れてしまう恐れも出てきます。そのため葉酸には推奨摂取量と共に耐容上限量も設定されており30歳から69歳までは1000マイクログラム、18歳から29歳までと、70歳以上では900マイクログラムまでが上限となっています。

葉酸サプリと一般的な医薬品との飲み合わせには要注意

葉酸サプリで摂取できる葉酸の体内への吸収率は非常に良いとされ、一般的な成人の推奨摂取量の2倍の量が必要とされる妊婦以外では、摂り過ぎに注意しておく必要があります。

特に葉酸の効能を認知症予防に役立てたいと考えて葉酸サプリを飲んでいる高齢者の場合、日々の食事でも葉酸の摂取にこだわったメニューで3食摂っていると、70歳以上での上限とされる900マイクログラムを超えてしまう心配もあります。

歳をとるにつれて持病が増えて服用中の薬が多くなっている人は、それらとの飲み合わせにも要注意です。飲み合わせの悪さによって葉酸サプリの効能が薄れてしまう医薬品は意外に多く、一部の消炎鎮痛剤や抗生物質、コレステロール治療薬などの服用によって葉酸の効果が得られにくくなるとされます。

葉酸はピルとの併用も要注意で、葉酸のほうはピルの作用によって吸収率が下がってしまい、ピルのほうは葉酸サプリとの併用でホルモンバランスを整える効果が半減してしまいます。葉酸によって作用が弱められて危険な状態を招きかねないのが抗てんかん薬です。

葉酸がてんかんで生じるけいれん発作を抑える薬の分解を促進してしまうことで、発作への予防効果を弱めてしまう恐れがあります。

体質によって用心したい葉酸サプリと漢方薬との飲み合わせ

一般的に漢方薬は、西洋医学の治療で使われる化学薬品と違って重篤な副作用が起こりにくく、錠剤や顆粒状になっている漢方薬の場合は、大抵の医薬品やサプリメントとの飲み合わせに特に問題はないとされています。漢方薬は服用後すぐに効き目をあらわす西洋医学の薬と違って即効性を持つ成分は少なく、長期にわたって服用して体質改善を試みながら効果を待つタイプの薬です。

そのため足りない栄養素を補う目的で服用するサプリメントとの併用には問題はないとされており、葉酸サプリも適量を守って服用していれば漢方薬と一緒に飲んでも大丈夫ということになります。副作用が少ないとされる漢方薬ですが、医薬品の効き目が強く出やすい人やアレルギー体質の人は、葉酸をはじめサプリメントとの併用に注意を払っておく必要があります。

漢方薬の中には、ほかの薬効成分の作用を強める高麗人参などが含まれているものがあり、葉酸サプリの主成分である葉酸との飲み合わせが悪くなくても、錠剤やサプリメントの形にするために使われるでんぷんやゼラチンといったアレルゲンになりやすい添加物などの影響を強めてしまう心配があります。

アレルギー発症の仕組みには解明されていない部分が多いため、既に花粉症などのアレルギー疾患を抱えている人は用心しておくほうが無難です。

服用する時間をずらしたい葉酸サプリと漢方薬

一般的に漢方薬は食間に服用すべきとされていますが、食後の服用では食事で摂取する成分に影響されて薬効を弱めてしまったり、場合によっては副作用が出てしまうためといわれています。サプリメントの場合は薬と違って飲むタイミングにこだわらなくても良いとされていますが、飲み忘れを防ぐために食後の服用が推奨されていることもあります。

そのため漢方薬と同時に飲むという人はあまり多くないと考えられますが、飲み合わせが気になる場合はできるだけ飲む時間をずらしておくほうが、双方の効果効能が影響し合う状態を避けることにつなげられます。葉酸サプリも漢方薬も長期にわたって服用を続けることから、1回の分量をきちんと守ってできるだけ服用時間を離して飲むほうが安心です。

葉酸サプリも漢方薬も医師の処方を受けることなくドラッグストア等で市販品を購入することができますが、妊活・妊娠中の人はもちろん持病の薬を服用中の人やアレルギー体質の人は、医師や薬剤師に相談してから導入するほうが安心です。

漢方薬は同じ効き目を持った複数の薬の中から自分の体質に合ったものを選ばないと、服用を続けても効果が得られにくくなってしまいます。

長期間服用して体質改善をしたいと考えている場合は漢方医や漢方薬剤師に相談して、脈診や舌診などから体質を見極めてもらった上で最適な薬を処方してもらうほうが、時間と費用の無駄を避けることができます。

葉酸サプリも漢方薬も体調をみながら無理せず服用

葉酸サプリのほうは妊活や妊娠中の栄養補給に必須とまでいわれていますが、漢方薬のほうは妊娠中には一部を除いて服用を控えておいたほうが良いといわれています。病院で処方されている場合は別ですが、ドラッグストア等で購入しているタイプは漢方薬といえども妊娠中は避けておくほうが無難です。

特に身体を温める成分や発汗作用があるもの、血行を促すタイプの漢方薬は服用を控えるべきで、肌トラブルに良いとされるヨクイニンが入っている漢方薬の服用は、特に避けなければなりません。認知症やうつ病の予防や改善のために葉酸サプリを服用しつつ漢方薬も飲んでいる人の場合は、それ以外の医薬品を服用する際に医師や薬剤師に相談しておくことが大事で、市販の頭痛薬なども気軽に飲まずに念のため確認してから服用するほうが副作用を避けることにつなげられます。

サプリメントは複数の種類を飲むことで添加物も多く摂取することになるため、日ごろから体調不良に悩まされている人ほど、手あたり次第に服用することは避けるべきです。